サンルームとコンサバトリーの違いは?
サンルームは、明治、大正、昭和の初め洋館に取り入れられ、数多くの名建築に見られます。コンドル、ガーデナー、モーガン、ボーリズ、レーモンド数多くの外国人建築家も設計しています。つまり、住宅の中に最初から設計されて組み込まれています。南側の日当たりの良い庭に面した位置に設けられています。 勿論住宅一体で作られるので同じテーストで、屋根もついて完全な部屋となっています。日本でも昔から張り出したひさしのした板張りの廊下を縁側と呼び、外と中を結ぶ空間として楽しんできました。縁側を広くとり広縁として、さらに外側を引き戸で囲めば、日本版サンルーム。日本の数寄屋建築では、昔から当たりまえにありました。 引き戸のガラス部分にいろいろな格子をデザインし、優れた空間を演出しています。 さて、コンサバトリーと言えば、イギリスをはじめとするヨーロッパに多く見られる、温室つまり植物を楽しむ空間として現れ、母屋と一体になって居室、食堂、応接室のような使い方が多くなっています。 要は、ガラス空間の建物で、やはりサンルームという使い方と重なります。しかし、簡単にいうとサンルームは、本格的な屋根を持つ窓の多い日当たりの良い部屋で、和建築の引き戸で囲まれた縁側も含め、コンサバトリーは温室的なガラス主体の建築物ということが言えます。
左の写真は、参考写真で大正末期に建てられた洋館のサンルームです。サンルームは一体のデザインで家屋に組み込まれています。
設計はかの有名なアントニン・レーモンドです。